ヨット部インタビュー

 

運動部員の生の声をお届けする企画VOICE東大運動部」

第6弾はヨット部です!!

帆に風を受け波を切って進むヨット。

 

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お話を伺ったのは、スナイプ級のエースとして先日行われた全日本インカレ(11/1~4 @新西宮ヨットハーバー)にて全72艇中個人9位と大活躍し、新主将となった3年吉武宗浩さん。

風の力だけで進むヨットの魅力から、主将としてのチーム作りまで、熱く語っていただきました!

 

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身振り手振りを交え取材に応じてくれた吉武さん

 

キング・オブ・スポーツ 「ヨット」

 

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ヨットと聞いて、お金持ちがぷかぷか浮いて楽しむものだと想像する人も少なくないでしょう。ですが、ヨットレースは身体能力や操船技術はもちろん、風を読み相手との駆け引きを行う戦略性も重要で、体力知力全てを駆使することから「キング・オブ・スポーツ」とも呼ばれています。

 

―普段はどういった活動をされているんですか?

 

授業期間の平日には海上練習はなく、各自トレーニングや動画研究をしています。週末には合宿を行い、葉山や八景島の海で練習をします。長期休暇には週6日合宿を毎週行っています。

一日中海に出れる機会は大変貴重なので、合宿時は朝8時から夕方5時まで海で練習し、昼食も海上でとります。海から帰ってきたら、片付け、トレーニング、ミーティングという感じです。

 

 

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全国多数の大学生セーラーが目指す舞台、全日本インカレでは、2人乗りの小型ヨットを使用。470級(3枚の帆を用いスピードが出る、オリンピック種目にも採用)とスナイプ級(艇が重くスピードが出にくいため戦略がより重要)の2種類がある。全国の予選を勝ち抜いた全24大学が、1チームにつき各クラス3艇が出場、11レースずつ行う。乗員2人の役割は、メインセールを操り舵を取るスキッパーと、体全体を使ってバランスを取り状況を判断して船の進む方向を決めるクルー。レースでは出場艇が同時にスタートし決められたブイを回って着順を競う。

 

 

ヨット部入部のきっかけ

 

―吉武さんは大学からヨットを始めたわけではないとお聞きしました。

 

そうなんです、小三の時に親の勧めで福岡市主催のヨット教室に参加し、楽しそうと思ってヨットを始めました。その後続けてきたのは、ヨットは自然相手のスポーツなので、球技などとは異なり技術的に上手な選手相手にも風を掴んでたまに勝てるのが魅力的だったからです。

 

―ヨット経験者は多いのでしょうか。

 

いえ、私立大学は、ヨット経験者を推薦で取ったりしていますが、あまり多くはありません。東大のような国公立は未経験者ばかりで、実際今のチームも経験者は自分だけですね。その分初めは私立大学との差は大きいですが、今年京都大学がスナイプ級で全国制覇するなど、近年旧帝大勢の台頭が目立ち、努力次第で私立大学とも互角に戦えることが証明されました。同じ国公立として非常に刺激を受けています。

 

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強豪私立大勢を抑え関東インカレでトップフィニッシュを決めた吉武・長岡ペア

 

―では大学に入ったらヨットをやろうと元から思っていたんですね?

 

実は、全く続ける気はありませんでした。高校最後の大会で負けて終わり、もうヨットはいいやと思っていたんです。ですが、高校時代同じ福岡のヨットハーバーで活動していた小野さん(前主将)から、合格発表直後、ヨット乗りに来ない?と連絡がきて…笑

一度くらい行ってみるかと練習に参加したところ、小松さん(現東大兼早大ヨット部コーチ、元日本代表コーチ、通称”日本ヨット界の神”)に現役部員並の指導を受け、これからよろしくと言われてしまい、入らざるを得なくなりました…笑

 

 

昨シーズンを振り返って

 

―昨シーズンは関東インカレでトップフィニッシュ、全日本インカレで4位フィニッシュを決め、個人成績も9位と大活躍でした。

 

そうですね。小学生の頃から戦っていたライバル達に、高校時代大きく離された気がしていたのですが、満足のいかないレースも多かったもののある程度の手応えを得ることができました。

全日本で9位という数字は今までのヨット人生で一番良いので、数字としては満足しています。ですが、もっとレース数を重ねたらどうなっていたかわからないので、数字に見合うだけの実力をつけたいです。

 

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あくまでも謙虚な姿勢を崩さない吉武さん

 

来シーズンに向けて

 

―先日の全日本インカレをもって4年生が引退し、主将になりました。来シーズンに向けてどのようなチームを作りたいですか?

 

我々東大ヨット部の特徴は、インカレ至上主義ではないところです。全員にインカレでの勝利を目指すことを強制していません。インカレの存在しないクルーザー(6人乗りヨット)での活動も大歓迎です。

「全員が何らかの目標を持ち、その目標に対して情熱を持って努力できる環境を整えること」が自分の役目だと思っています。結果的にインカレでの勝利をチームとして目指すということになれば、各個人個人の目標ができる限りそれに沿ったものになればいいと考えています。

特に部に入って日の浅い下級生は情熱を持ちにくいので、情熱を持って日々の活動に取り組めるようにサポートしていきたいです。自分がこうなりたいという目標を定め、努力する方法を考え、必死に努力する、そんな集団になれたらいいと思います。

 

 

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長期間の合宿生活で家族より長い時間を共に過ごした部員達

 

―来シーズンの目標を教えてください。

 

チームとしては全日本総合入賞です。一昨年32年ぶりに両クラスで全日本に進出し、部員数増加もあってチームとしては上り調子です。小松コーチを招聘し、全日本三連覇を成し遂げた強豪早稲田大学と合同練習を行うなど環境は整っています。あとは結果を出すのみですね。

個人的にはやはりトップを狙います。狙わないと取れないものなので。

 

新入生へ

 

―最後に新入生やヨットに興味を持つ読者へ一言お願いします。

 

普通に考えてヨットを知らない人の方が多いと思うので、新歓での試乗会への参加は本当にオススメします。長い人生でヨットに乗る機会などなかなかないと思うので、大学の新歓でぜひヨットの世界を少しでも知って頂けたらと思います。とても楽しい乗り物なので、このチャンスを逃して欲しくないですね。笑

競技としては、1851年に成立した世界最古のスポーツトロフィーとして知られる“アメリカズカップ”や、世界一過酷な単独無寄港無補給世界一周レース“ヴァンデ・グローブ”など、見応えのあるヨットレースは多いです。少しでも多くの人に競技としてのヨットにも興味を持ってもらえれば、と思います。

 

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大迫力のアメリカズカップ

 

おわりに

 

ヨットの魅力や活躍の心境、来シーズンに向けた熱い想いを終始にこやかな表情で語って頂きました。吉武さんありがとうございました。

来シーズンのさらなる飛躍を願っています。

 

次回はラグビー部です!お楽しみに!

(2019年12月2日 UP)